インスリン注射の開始時期や血糖目標は個別に決まりますが、一般的な目安として以下を参考にしてください。 結論
- インスリン注射を始めるタイミングは、血糖コントロールが経口薬や生活習慣改善だけでは難しい場合、またはHbA1cが目標値を超えて高い状態が持続する場合に検討されます。妊娠・妊娠糖尿病など特別な状況を除き、個人の血糖変動や生活状況に合わせて医師が判断します。
- 目標血糖値の目安は、空腹時でおおむね130 mg/dL未満、食後2時間で180 mg/dL未満、HbA1cを7%未満などとされることが多いです。ただし妊娠中や高齢者、合併症の有無などに応じて個別に設定されます。
詳しいポイント
- 目標値は個別設定
- 妊娠中はより厳格な目標(空腹時70–100 mg/dL、食後2時間120 mg/dL未満など)が設定されることが多いです。高齢者や合併症のある方では、予後やQOLを考慮した現実的な目標に調整されます。
- 1単位あたりの血糖降下量の目安
- 速効型インスリンの1単位は個人差がありますが、一般的な目安として約30–50 mg/dL程度血糖を下げることがあると説明されることがあります。個人差が大きく、当天の体調や食事内容でも変動します。
- 運用の実務
- インスリン投与量は、目標血糖値と日内の血糖変動を踏まえ、医師が開始量を決定し、その後自己測定の結果をもとに調整します。血糖自己測定は1日数回〜7回程度が推奨されるケースがあります。
* 1型糖尿病ではインスリン注射は基本的に lifelong ですが、2型糖尿病でも状況次第で導入され、生活習慣や経口薬が不十分な場合に併用・追加されます。
注意点
- 低血糖リスクに留意することが重要です。血糖値が低すぎると意識障害や運動機能の低下を招くため、低血糖対策(ブドウ糖の即時摂取など)をあらかじめ計画します。
- インスリンは長期間続けると感じ方や必要量が変化することがあるため、定期的な医師のフォローアップと血糖自己測定データの共有が不可欠です。
もしよろしければ、現在の血糖値の状況(空腹時血糖、食後2時間血糖値、HbA1cの最近の値、既往歴)、妊娠の有無、年齢、合併症の有無、現在の治療内容(経口薬の有無、運動習慣)などを教えてください。これらを前提に、より具体的な目標値と導入の可否、そして1日あたりの投与量の調整の考え方を、個別に整理してご案内します。
