競歩が走らずに「歩く」競技である理由は、厳しいルールにあります。主なルールは二つです。
- ロス・オブ・コンタクト(空中に浮き上がること禁止)で、必ず片足は地面に接していなければならず、両足が地面から離れる「走る」動作は禁止されています。
- ベント・ニー(膝が曲がった状態での接地禁止)で、足が地面に着いてから体の真下にくるまで膝を伸ばしたままでいなければならず、膝を曲げてジャンプのような動作をすることが禁止されています。
これらのルールにより競歩は「走らずに歩かなければならない」競技となり、速く進むためには足の回転数(ピッチ)を増やして効率的に体を前に進めることが求められています。つまり、競歩は見た目は歩きながらも非常に速い速度を出すための特殊なフォームと技術に基づく競技なのです.