結論から言うと、正常な心臓で心拍出量(分時心拍出量)が減少する主な状況は「後負荷(大動脈圧)の上昇」です。これは正常な心機能を前提にした場合の典型的な代償機序の一つです。 背景と理由
- 心拍出量は1回拍出量と心拍数の積で表されますが、正常な心臓では後負荷が増えると収縮が困難になり、1回拍出量が低下して分時心拍出量も減少する傾向があります。反対に後負荷が減少すると分時心拍出量は上がりやすいです。これは多くの教科書的説明でも同様の結論として挙げられます。
- 心拍数の増加は分時心拍出量の増加要因になり得ますが、後負荷の増加や前負荷の減少、心筋収縮力の低下などの影響を受けると、結果として分時心拍出量は減少する場合があります。こうした点は心不全の血行動態の説明にも出てきます。
質問のポイントを整理
- 正常な心臓で「心拍出量が減少するのはどれか」という問題設定では、選択肢の中で「後負荷の上昇」が最も妥当な原因として頻繁に挙げられます。その他、前負荷の減少や冠血流量の著しい減少、心筋収縮力の低下などは心不全など病的状態を前提とするケースが多いです。複数の教育資料でも「後負荷の上昇」が正答として扱われることが多く、看護師国家試験の問題などでもこの理解が共通しています。
もし追加で知りたい点があれば
- 後負荷の定義と、心臓の圧荷受容器の反応の詳しいメカニズム
- 正常例と病的例での分時心拍出量の比較表
- 実臨床での血行動態の評価指標(例:心拍出量の推定指標、動脈圧と末梢循環の関係)
この回答は、正常な心臓の生理学的観点からの一般論です。もし特定の選択肢セットや文脈がある問題文があれば、それに合わせて最適化した説明を提供します。
